auのCM「鬼退治」編がいい&独考ヒットの法則

観てないひとは見てみてください。

 

けっこういいかんじです。

 

CM好感度といえば、ソフトバンクの「白戸家」シリーズが思い浮かびますが、今はauの桃太郎、浦島太郎、金太郎の「三太郎」シリーズが好評を得ているそうです。(ドコモさん、せめてトップ10に入ってくれ。これじゃ一人負けだ)

 

タイトルのCMに話を戻すと、俳優の松田翔太さんが桃太郎役、桐谷健太さんが浦島太郎役、濱田岳さんが金太郎役なんですが、これまでのコミカル路線な展開から、一転今回はちょっとシリアル。

金太郎役の浜田岳さんがひとりで鬼退治に向かおうとするところからはじまる。

感動します。

 

僕のつたない文章で語るより、実際に見てもらったほうがいいのでぜひ。

 

 

そして、ここからは、僕なりの視点を

 

auの「三太郎」シリーズが好評なのもそうですが、最近の市場から好評価を得られる秘密が見えてきました。

それは、一言で言うなら「仲のよさそうな感じ」からくる消費者の帰属したい意識というものです。

 

わかりやすいところでいうと、音楽業界があります。

たとえば最近人気のアーティストでいうと、「SEKAI NO OWARI」、「ももクロ」、「EXILEグループ」「AKBグループ」「ゴールデンボンバー」etc.

どのアーティストグループも外側から見ていると、メンバー内での会話がすごい楽しそうに聞こえるんですね。

仲が良さそうです。

ラジオでもブログでも

もしかしたら経営戦略として積極的に見せていっているのかもしれませんが・・・

(※ ソロのアーティストの人気の要因は除外します。きっと別の何かがあるのでしょうが今回は言及しません。)

 

20代でデビューして、10年以上人気を維持しているグループも、同世代グループとの比較からみていくと、生き残りにも関わっている気がします。

ドリカム、サザン、バンプオブチキン、ゆずetc.

もちろん実力も評価されていることもありますが、唄が上手くて楽曲のセンスのいいアーティストはどの世代にもたくさんいるのに、CDが極端に売れなくなっていった2010年代以降にも人気を維持して生き残っている理由はどこにあるのか。

 

 

もしかしたら、SNSが発達したおかげで「ゆるいつながり」のほうが意識されていった結果、「横のつながり」が弱くなったので、縦に求めるようになったんではないかと思います。

じぶんたちの横のつながりの弱さを、アーティストグループのメンバー内の仲のよさを見ることで、そこに帰属意識を感じたくなる。横に強いつながりを持つように見えるアーティストに、言うなれば疑似帰属することで、横のつながりを疑似体験していたい。

そういうことなんではないかとおもいます。

 

昔はネットもケータイも何もなかったから、音楽はテレビやラジオで聴くしかなかった。いくらいい音楽でもそれをひととすぐに共有できない。だから翌日、学校で「ねえねえ、昨日のMステ観た? 〇〇がよかったよね~」みたいに感動をじかに共有する。

でも今は知らない誰かと顔を見ない感情の共有はすぐに出来るけど、やっぱりこころのどこかでなにか味気ないと思っているんではないか。

 

その証拠に他の業界でも、人が集まるところには益々ひとが集まっていく傾向があります。みんな共通の興味を持つ、横のつながりを強く求めているのではないか。

 

B-1ぐらんぷりなどのご当地イベント、コミケ、各種夏の野外ライブ、花火大会、学生でいたい願望(大学進学)、ファッションの無個性化、オタク文化(電車や声優、マンガなど)、ボランティア活動、etc.

マンガの世界にも、そういう人と人のつながりみたいな、切っても切れない仲のよさ、みたいなものをテーマにしているものは人気が定着していっているようにおもえます。

 

個人的な視点で確たる証拠もなく、まだまだ「なんとなく、そう感じ取れる」といった皮膚感覚程度のものなんですが、今はそこに注目しています。

 

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました~。